しろみさかな

Ribbonのしろみさかなのレビュー・感想・評価

Ribbon(2021年製作の映画)
3.6
2024年もよろしくお願いします〜!1発目はやっぱり推しの渡辺大知を拝みたかったのでこちらの作品にしました!
芸大に通う芸大生の一人暮らしのワンルームが舞台の話で、わたしも学生時代は芸大に通っていたので、めちゃくちゃエモくてしにそうになりながら見ました。めっちゃリアリティありました。大体芸大生の部屋ってあんな感じやなって。絶対芸大生もしくはOBは激しく共感できます!そして卒業制作にかける思いは、ほんとあんな感じです。ほんと苦しいし、4年間の集大成って嫌でも思わされて、ほんとにあんな感じ。でもやっぱりさ、絵描いてるって言ったら、遊んでてイイなって思われたりする訳ですよ〜。主人公の母親のセリフのごとく…。ゴミかと思った〜って。そうなの。わかってる。そうじゃない理由を、意味を、必死で探してる日々。それが本当によく描かれているなぁこの作品…と思いました。
プラスでコロナ!より自分の意味や価値観を見出すのが難しい、日常が日常でなくなる日々。新しい価値観を見出す、最初の日々がとてもよく描かれておりました!芸大生にとって、大学に行かないと作品を作れないですからね。つまり、大学に行けないと、作品を作れないと、自分を見出す機会すら消滅してしまう訳ですから。空っぽになってしまうんですよね。だからまだ家に持って帰れる作品を作ってた主人公が、親友から疎まれる理由もめちゃくちゃ共感できました。わたしは彫刻科だったので、作品も馬鹿デカいし、ガチで現場仕事しか無理なので。わたしも親友ちゃんみたいに、きっと大学に忍び込んで制作するだろうなぁと思いました。
作品の作りはシンプルなんだけど、まじで考えることが沢山あったしテーマが全然シンプルじゃなくて!うわあ〜ってなりました。でもこれ、芸大生じゃない普通の人たちに伝わるんだろうか…と少し不安に思いました。伝わってほしいなぁ。いろいろ考えちゃった素敵な作品でした。
余談、渡辺大知との距離感が素敵でした。マスクしないと喋れないし、近づき過ぎてはいけないし、でもその下を知りたいしっていう気持ちがエモ過ぎて最高でした。今現在はマスクとかしなくて生活できてて、コロナ禍のあの日々さえ少し忘れつつあって…。コロナ禍のあの頃ってちょっと異常なくらい不思議な日々だったなぁ…って。あの異常な日々を、またこうして忘れていくんだろうな、と思うと、この作品は今すぐに見ていただきたいなと思いました。きっと今だから見て共感できたり思い出したりすることが出来て、今だから成立する作品だと思います。5年後に見たらダメ!な気がします!(笑)
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