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デッドリー・イリュージョンのfujisanのレビュー・感想・評価

3.3
ちょっぴりエロいサスペンススリラーのはずが、ちょっぴりサスペンスでエロさ全開映画でした😎

Youtubeで”驚きのどんでん返し映画”としても紹介されていたので、観ようと思っていた映画です。


■ ストーリー

女性作家のメアリーが新作執筆に集中するために雇ったベビーシッターのグレースは若くて容姿端麗。仕事もパーフェクトで、非の打ち所がない女の子でした。

スランプに悩んでいた作家メアリーでしたが、グレースのおかげで作品執筆も進み、メアリーは辛い幼少期を過ごしたグレースを家族ぐるみで温かく迎い入れますが、そんな中、グレースの行動は徐々に怪しさも見せ始め・・・という話。


■ 感想

シッターもののということで、最初はアナ・ケンドリックの「シンプル・フェイバー」みたいな感じかな、と観始めたものの・・なんかおかしい。

シッターは肉体労働なのになぜか毎日超ミニスカートで出勤してくるし、庭のプールで子どもと遊ぶ水着は謎のセクシー水着。

プールサイドでグレースがメアリーに日焼け止めを塗ってるうちに二人の距離は急速に近くなり・・ん?さらに、そうこうしていると今度はグレースとメアリーの夫との間も怪しくなってきて・・・再び、ん?

え~と、ちょっと待ってくださいね。これ何の映画でしたっけ?って展開に😅

そうこうしていると、終盤でようやく殺人事件発生。と思ったら、うわ~その手は禁じ手やろ、っていう強引な展開で無理やりのエンディング。

・・・結論、エロ映画でしたね😎


まぁ、、フォローするわけではありませんが、SATCに出ていたクリスティン・デイヴィス演じる大人の女性の美しさ(撮影時56歳まじ?)と、グリア・グラマー演じる健康的な若い女性の美しさ、その二人のイチャつきが画面いっぱいになるさまは、豪華で華やかではありました。

ラストシーン含め、どんでん返しの考察メモについては、以下に。

















以下は、考察メモです。

この映画は、多重人格者 VS 多重人格者の構図。


□ 女性作家メアリー

・映画序盤にセラピーのエレイン(殺害された女性)に対して、「執筆に没頭したら怪物のような別人になる」という趣旨の伏線

・ただ、メアリー自身は自分の中に他の人格があり、夢遊病のように他人格で行動することがあるとは思っていない


□ シッターのグレース

・幼い頃に虐待に会い、解離性の多重人格者になった。終盤に登場するおばが飼い犬に接するシーンで明らかにおかしい行動をしており、遺伝的なものも匂わせる

・良いシッターの名前はグレース、悪いシッターの名前はマーガレットで、互いに複数人格で一人の身体を共有していることを理解している(他にも人格あり?)


□ 多重人格者 VS 多重人格者

・良い作家 VS 良いシッター … 序盤の二人。互いに信頼する関係
・良い作家 VS 悪いシッター … メアリーやメアリーの夫を誘惑。夫と浮気
・悪い作家 VS 良いシッター … 夫との浮気を疑う
・悪い作家 VS 悪いシッター … 映画のラストシーンで対決

シーンによって違う人格同士が接しているが、演出や説明が不足しているので、物語が繋がっていないような違和感を感じさせてしまう。


□ エレインを殺したのは誰か

・悪いメアリーが殺した。

・スランプに悩むエミリーに対し、エレイン夫妻は、あえて闇に落ちてみるのもいいのではないか、と助言。メアリーはそれに従って新作を執筆。夢遊病のような状態で、草稿メモに従ってエレインを殺害(ハサミを突き立てる)

・終盤、キッチンで夫とマーガレットのセックスシーンを見たショックで人格が乖離、すでに完成していた初稿を持ち外出し、それを海に廃棄(海のシーン)、そのままエレインのオフィスでエレインを殺害

・ラストにエレインのお墓に無題の表紙の原稿を供えるのは、エレインの助言のお陰でこれが書けた、という感謝を伝えたかったから


□ ラストシーンの意味

・メアリーが幼児退行したグレースを病院に見舞った後、病院から変装した女性が一人だけ出てくるシーン。これがメアリーなのかマーガレットなのかで判断が分かれている

・私は、単にグレースを見舞ったメアリーがそのまま出てきたのでは、という見立て。理由はラストで家族でサッカーで遊ぶシーンから。メアリーはせっかく書けた原稿を持っておらず、結果執筆は失敗。ただ、それにより人格乖離もなくなり、家族としては平和になった

・最後のThe EndでEndに切り込みが入るのは、マーガレットは生きており、単純にこれで終わりじゃないよ、という意味(続編を作ろうとしている?)


□ その他

・自転車のチューブを切ったのは … メアリーが自ら闇落ちするために切った。自宅に遅く戻ると、夫とエレインが会話しており、嫉妬心を高めることで執筆が進む。その結果エレイン殺害につながる

・グレースが子供っぽい服装をしているのは … チアガールのようなプリーツの入ったミニスカートばかり着るのは、グレースの意識が子どものまま止まっているから。

・シッター会社の面接シーン … 不合格で悪態をつく/お礼を言って去るという2つのシーンが繰り返されるのは、人格を共有していることを示す、数少ない演出。結果、マーガレット人格が入手した面接官のメモを元にメアリー宅を訪問できた。


と、こんな感じですかね。勝手に書いてますけど・・😅

でもまぁ、ここまで書くと面白い映画だったのかも。もっかい観ようかなーっと。




2023年 Mark!した映画:173本
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