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葵ちゃんはやらせてくれないのYSKのレビュー・感想・評価

3.5
これ確か『狂猿』を見に行ったときに予告編を見てちょっと気になっていましたね

予告編では「密かに想いをよせていた後輩女子と結ばれるため過去に戻って奮闘するちょっと切ないラブストーリー」なんていう触れ込みでしたが、実際に見てみるとなんのことはなくかなり気持ち悪いラブストーリーで、さらにいえばとても商業作品とは思えぬ仕上がり、面白かったことといえば矛盾に矛盾を重ねていった荒唐無稽なお話でしょうか?恐らくこの監督はタイムパラドックスという言葉を知らないものと思います

ストレスと鬱によって自殺した青年が、大学時代想いをよせていた後輩と結ばれ…いや、セックスしたいがために現代に甦り、当時とても仲が良かった主人公を連れて大学時代にタイムスリップすることは、まああるでしょう
「現代」まんまの姿で「過去」に現れ、「姿は変わっていませんが大学当時の姿に見えています」というテロップもつっこまれる前に自分からつっこむのは悪いことではありません

結局彼は想いを果たせないながらも後輩に膝枕されながら成仏した終わり方もは多少なりとも美しく感じなくはないものの、しかし青年の肉体はこの後も変わらず生き続けたわけで、むしろ青年の魂と触れ合ったことでスイッチが入った葵ちゃんから青年にアプローチをかけたところでおかしくはないはずなのです
しかしまあ初恋は成就しないほうが美しいのであればそれでも構いません

そして時は流れて現代、ひょんなことから再会した主人公と葵ちゃんは…
お前がやるんかい!
しかもお互いの共通項であった青年の名前を呼びながらのおまけつきという気持ち悪さ
「〇〇!見てるかー!やわらかいぞー!」いやあ、吐き気がして最高に面白かったです
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