こういった作品は、基本的にTVドラマ版のファンが延長戦的に観るものだと思いますので、いきなり映画から入るよりもTV版の知識があった方が楽しめる一方、意外性はあまりないってのが多いと思います。
本作もご多聞に漏れず、TV版の完全続編で、ストーリーラインもそのまま踏襲しているので、良い意味でも悪い意味でもドラマ観てるのと変わりません。
そういうのを映画館で観る意味はあるのかってことですが、パターンとしては①大掛かりなスケールの新たなエピソードを描く、②TV版は未完にしておいて完結編を描く、③基本設定だけ引っ張ったオリジナル作品を描くって辺りかと思うんですが、本作は上記のとおり②のパターン。
で、このパターンの場合、余計にわざわざ劇場に足を運んでまで観る必然性は？ってことですが、賛否は置いといて、一応クライマックスでリカの異常な“活躍”を見る事ができます。
TV版でも片鱗は描いてるんですが、私は、これはちょっとどうかと思います。どうだ凄いだろ！観客ども観て驚け！って思って作ってるんなら、監督、その感覚はちょっと違うんじゃない？って思う。やり過ぎ。
ホラーにも色々あるけど本作の怖さはあくまでヒトの異常心理と常軌を逸した行動の範囲に収めるべきじゃなかったかなと。これじゃお笑いです。
あと、他の作品にも共通しますが、とにかく警察が無能(本作の場合、組織というより個人ですが)。出し抜かれたことに必然性が感じられる物語展開ならまだしも、物語を成立させる為だけに素人が見てもその行動おかしいだろっていうのを平気でさせてる脚本や演出ってどうなんでしょう。
その点で市原隼人さん、良い雰囲気もってる役者さんなのに残念。
(精神病んじゃった後輩が後半で何ら活躍するシーンが無かったことも期待外れ。)
まぁ批判的コメントが多くなりましたが、TV版のファンだった方や高岡早紀さんのファンの方は十分楽しめると思いますよ。
