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High Flash~引火点のkeinoshinのネタバレレビュー・内容・結末

High Flash~引火点(2018年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

台湾巨匠傑作選の江口洋子スペシャルセレクトにて。
環境破壊を続ける大企業に対する漁民の抗議活動の最中に発見された焼死体から権力者と政治家の癒着による政治的腐敗が暴かれる社会派サスペンス。

「抗議の自殺として称えられた漁民・阿海は本当に自殺なのか」というポイントに加え、「主人公である法医学者の周と検察官の金(小敏)は過去に何かあった感をすごい出してくるけど2人の関係は?」とか「大企業に対する抗議活動を率いる市長は本当にヒーローなのか?」とか気になることがありすぎて「で?で?」と前のめりで見てる内にあっという間に終わってしまった感。

大企業とその支持者である議員が経営する会社の繋がりに気付いたヒロインの小敏が、阿海の慰霊祭?で燃やされそうになったシーンは「どうせ周が気付いて間一髪のところで助けられるんでしょ〜」って思ってたらそのまま焼死体になっててビックリした。「台湾は本当に人を死なせちゃうんだ…」って思って衝撃を受けてたら、映画の後の江口洋子さんの解説で何故そうしたのかが分かって納得。でもそれ知らなかったから普通にビックリしちゃったよ。
あと、阿海の幼馴染が実は外国人妻の斡旋もやってるという裏設定?も解説で明かされて結構衝撃を受けた。

どういう風に終わるんだろうと思ったら最後はちゃんとスッキリする終わり方でよかった。特に記者会見から逃げようとする社長の前に立ちはだかって「ご同行願えますか」って言ってた楊隊長はかっこ良すぎて鳥肌立った。

どうやら今後配信やらDVDリリースの予定もあるそうなので気になる人はぜひ。

余談。
主役のウー・カンレン、名前も顔も見覚えないわ〜って思ってたら去年の台湾巨匠傑作選の江口洋子スペシャルセレクトで見た『河豚』の野球コーチ役の俳優さんだったらしい。全然気付かなかった。
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