音清

四谷怪談の音清のレビュー・感想・評価

四谷怪談(1965年製作の映画)
3.7


『四谷怪談』1965年🇯🇵
豊田史郎監督

士官になるのだと口ばかり、愛したはずの妻や子には見向きもしない浪人伊右衛門(仲代達矢)は傘張りをしながらふらりふらりと暮らしていたが、ある日妻のお岩(岡田茉莉子)が邪魔になりあやしい薬を手渡す.....


自分の欲望ばかりを最優先し家族を顧みない伊右衛門、ほんとクソダメ男だけど、そういうやつに対して、お岩さんの“蔑ろにされた自分たちが復讐する”というのは現代でも普通に通用する話で、お岩さんは本当に可哀想なんだけど、その復讐劇にはやっぱり少しスカッとしてしまう...。直助を演じた十七代目中村勘三郎さんも台詞の言い回しや癖がとてもおもしろくて、二人とも悪党ではあるのだけれども、いい塩梅で他作品とはまたちがう引き立ち。お岩さんが美しい。


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✍メモ

・良い人だと思った人がやっぱりスケベ坊主だった
・折れて飛んだ刃が刺さった場所でつまづく
・仲代さん、悪い男役でもやっぱ光ってて素敵
音清

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