西木寸

先生、私の隣に座っていただけませんか?の西木寸のレビュー・感想・評価

4.1
Filmarksのオンライン試写会にて。
バチくそ面白かった。

「妻の漫画ネームを盗み読むと、そこには自らの浮気シーン(現実)で始まり、妻の浮気...(現実!?虚構!?)」

現実と虚構が入り混じり、翻弄される夫をコミカルに追体験する楽しさ。
「予想出来ない展開が襲い掛かる」というより「予感に翻弄され続ける」。
その予感がある意味ではホラー的に機能して翻弄される夫目線での追体験がめっちゃ楽しいんだけど、圧巻は漫画が現実に重なる時に二転三転し予感を上回る形で見え方が変わる切れ味にあっぱれ!
妻の目的の見え方に対して、タイトルの見え方まで連動する変化は秀逸だし、その上で「これは...なんだ...」な結末が大好き。

黒木華さんもなんだけど、トシオ演じる柄本佑さんが無茶苦茶良かった。「予感」に対する「反応」が、コミカルなんだけど痛々しくて見ていられない感じ。造形も常にすぐ横にいればダメ男なんだけど、遠くから見れば優しくてモテそうって感じも出てて、ハマってる。
西木寸

西木寸