maki

クレッシェンド 音楽の架け橋のmakiのレビュー・感想・評価

4.8
パレスチナ問題をはっきり分かっていない人にこそぜひ観てほしい。
普通の生活ができるのが当たり前の私たちだからこそ、観ておくべき作品。


《 希望と可能性 》

2つの敵対しているグループ(ユダヤ人とアラブ人)がひとつになり、音を奏でてひとつのハーモニーを生み出す様は、紛争や様々な問題をかかえて分裂する状況でも希望…歩み寄れる可能性に溢れている。

これに涙を流さないことなんてできなかった…😭!

当事者であるユダヤ人とアラブ人には完全に同意し得ない、つまり賛否両論があるからもしれない。
でもそれを考慮しても、個人的にクレッシェンドはイスラエルとパレスチナどちらに敬意を表してまとめていて良かった。
とても意義のある作品だと思う😢


《 リアル・クレッシェンド 》

100分弱のこの映画には伝統的なトロープを織り混ぜ作品が作られているけれど、恐らくこの映画の良さはひとつにキャストのまとまりだと思う🧐

実際に映画のメンバーがイスラエル側とパレスチナ側と分かれて、作中同様に徐々に仲間として友情を育んでいったそう。
撮影中、生活を共にもしていたみたいで、そういう背景がやっぱり観ていて伝わる人には伝わるんだなと!


《 音楽 》

劇中のクラシックもまた有名なものをピックアップしてるので耳でも楽しめた✨
まとまらない時のカノンは聴いていて辛くて涙を流したし、ボレロの楽器が増えていく様は、いくら上手いオーケストラ演奏よりも一生忘れられないと思う😭


《 パレスチナ問題=国際社会の問題 》

パレスチナ問題はシオニズム、三枚舌外交、ホロコースト、国連のパレスチナ分裂決議…と国際社会の犠牲。

社会的・政治的システムで戦争がすぐそばで起こり安全が脅かされ続けているから、パレスチナ人とイスラエル人がお互いを敵と感じざるを得ない描写があったけど、形容し難い気持ちで押し潰されそうになる😢

ただ、クレッシェンドが示したように(音楽の力だけではなく)きっと歩み寄ることは不可能じゃない。


毎日楽しく生活できている自分は何ができるのか、めちゃめちゃ考えた。
日本人は世界に少しでも影響力が与えることができるはずだから、まずは一歩ずつできることから始めようと思う😤
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