ヴェローナ行きたい

クレッシェンド 音楽の架け橋のヴェローナ行きたいのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

グッと引き込まれる作品だった。
実話だから、虚しい気持ちになるけど・・・。

紛争が続くパレスチナとイスラエルから人を集め、オーケストラ楽団を結成し、平和コンサートを開こうとしていた人たちの話。

全体を通してずっと、人種問題が絡む。
先祖代々、根深い傷があるから分かり合えない。

何もしていないのに国境を越えられなかったり、
パレスチナ人とイスラエル人が恋したってだけで、許されない恋になる。作中ではそれが死に繋がった。

平和コンサートは中止。
楽団のメンバーたちは、各々の国に帰国することに・・・空港でもパレスチナ人とイスラエル人で、ガラスの壁で別々に。近くにいるのに遠くて悲しい。

平和コンサートは実現しなかったけど、ガラス越しに互いに目を合わせ、それぞれの楽器を演奏し始めた瞬間・・・一瞬、希望的な未来が見えたようで感動的したけど・・・誰も救われてないし、やるせない気持ちや、悲しい気持ちが大きくなっていった(._.)

でも、音楽をきっかけにして、少しでも歩み寄ろうと働きかけている人がいるのは事実。
とても良い実話作品だった。