010101010101010

クレッシェンド 音楽の架け橋の010101010101010のレビュー・感想・評価

3.0
バレンボイムがつくった、イスラエル・パレスチナの若者たちの混合楽団の実話を元にした映画、とのことだが、どこまでが実話なんだろうね。本当に破綻しちゃったのか。(それも、SNSかメッセンジャーアプリで…?)
「実話を元にした」のではなく、あくまでも「実話に着想をえた」ものなんじゃないか?と疑惑を覚えてしまうのだが、どうなんだろう。(フィクションならフィクションで構わないんだけど、そこはハッキリ示してほしい)。

問題の困難さを安易に音楽で救わないのはとてもいい。和解の不可能性を超えた一瞬の交感。

しかし恋愛が「事件」にまで発展してしまうところの軽薄さが、なんとも…。まぁ、その軽薄さ、安易さこそ、若さなのかもしれないが、ここが「実話」ではなく「脚本」によるものだとすると、なんともモヤついたものが残ってしまう。恋愛は、題材として、なにかと扱いやすい。

「死に物狂い」って、私たちの日常は毎日死と隣り合わせなのよ!
という言葉に、あぁ…。と思う。
恋した相手が、数年後には検問所で自分たちを取り締まっているかもしれない、という現実も。
演奏家の道をとるか、家族をとるか、という選択。


日本人の朝鮮人虐殺とか、その辺のことも、ちょっと、頭を掠めるところがあった。
排除や嫌悪しようとする種は日本にもいろんなカタチで転がっているし、それはちょっとしたことで連鎖に繋がってしまう可能性もある。