加藤嘉さんが名優なのはもちろん知っていましたが、本作はそんなひとことでは終わらない秀作。
映画を観て演者の誰かに感情移入するというのはあると思うが、本作は"出演者すべてに感情移入してしまう"でした。
加藤嘉さんが歩けば私も踏み締め、
(長男の)長門裕之が怒れば私も(そうなってもしかたないよね)と一緒に怒り、
(長門嫁の)樫山文枝が涙ぐめば私もどうすればいいのよ、と途方に暮れ、
(長門の子で加藤嘉の孫役の)浅井晋くんが走れば私の脚もくっと力んでしまう。
小学校教諭の前田吟、隣家の樹木希林etc.
全てのシーンでそれぞれの気持になってしまう。
だから、すごい入りこんでしまった。
孫と釣りをするところは美しく優しかったなぁ
集落を沈めたダム建設の全てでさみしさかなしみがあったんだな、とおもうとお水を大切に使おうとも思った。
ラストシーン、おじいちゃんは幸せだったとおもう。おもいたい。