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天使と悪魔のcamusonのレビュー・感想・評価

天使と悪魔(2009年製作の映画)
3.2
短い尺に収めるために、
原作からの改編が多くなされています。
下記の3点については、
原作においてリアリティに問題がある箇所だったので。
そこそこ合理的な判断だと思いました。

・序盤の近未来の飛行移動体を削除。
・終盤のスカイダイビングを削除。
・実行犯の怪物属性の削除。(異教徒属性も)
※スカイダイビングは映像化向きなので残すのもありかと。

キャラクターの統廃合も行われています。
尺に収めるためにはある程度は致し方なしかなと思いました。

5番目の焼き印については、
原作で大きなインパクトが得られたものの、
映像作品中では他の映像に埋没してしまうので、
変更したのは、ある意味英断だったと思います。
安っぽいデザインは拍子抜けながら、
原作未読の人が原作を読む楽しみ(驚き)を
残したという意味で。
(ただしアンビグラムは本作の重要なアクセントなので、
もっと目立たせる工夫をするのが正攻法だとも思いますが)


実行犯の最後はあまりに意味不明でした。


真犯人については人物描写がかなり省かれ、
犯行に至る理由の一つも省かれているので、
結末がかなり薄味になってしまった印象です。


原作既読の人にとっては、
歴史遺産類を映像で再確認することができ、
答え合わせ的な感覚で、興味深く見れると思いますし、
ダイジェストのプロモーションビデオとしては
良くできていると思います。
しかし、原作未読だと、展開が早すぎて、
取り残されるような気がします。
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