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三国志 趙雲 無双伝のおもちのレビュー・感想・評価

三国志 趙雲 無双伝(2020年製作の映画)
2.5
 趙雲が主役の三国志。メイ・ヤン主演。
 故郷の村が襲われ、趙雲は単騎で敵軍を皆殺しにするも敵の毒矢にやられ、倒れているところを劉備の妻糜夫人に助けられ劉軍との再会を果たす。年表的には反董卓連合後から長坂の戦いまで。
 趙雲無双伝とは言うけど、やっぱり魏軍蜀軍のやり取りがメインの序盤。ところどころに独自解釈で作ってるのかなというくだりがあって飽きはしなかった。物語の核となる劉備の子を助ける単騎駆けも、駆けつけた時にはすでに夫人が息を引き取っていて井戸へ身投げが発生しなかったのには色んな意味でおおっとなった。
 肝心のアクションはというと、クライマックスでもまず敵に83万もの兵なんていないし、一騎当千とわしゃわしゃ無双していくのではなくどちらかというと主力武将と一騎打ちをしていく進行。最大の見せ場である張遼、夏侯惇、許褚との3連続決闘シーンがあるけど、いまいち派手さもなく爽快感はあまり感じなかった。レッドクリフみたいなハイテンポな趙雲を期待してた分ちょっと残念。曹操は相変わらず武将コレクターの血が騒いでて安定してた。
 82分でサクッと三国志が観られるのはグッドだけど、やっぱり趙雲フォーカスで映画化するには物足りないなんとも不完全燃焼の漂う作品だった。抱えた子も劉備の元へ届ける前に終わっちゃうし、撮るなら生涯まるごと撮って欲しかったな。それでも三国志好きなら観て損はないと思う、オススメッ!
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