親に自分の夢をわかってもらえないこと、
兄なのに妹に頼るしかない苛立ち、
守ってくれている親から自立すること。
聾唖者の家族を持つから悩むことじゃない。
家族の悩みなんてどこも似たようなものだ。
そこに健常者かどうかは関係ない。
ロッシ家はみんなどこか不器用なのが
愛おしかった。
ルビーと兄、母、父それぞれ一対一で
話すシーンがどれも印象的で素敵。
「家族の犠牲になるな！」
「お前が生まれる前は平和だった」
お兄ちゃんの言葉はきついけど
妹の将来を誰よりも考えてくれてた。
家族がルビーに依存しているようで
ルビーも依存してくれる家族がいるから
どこか安心できている共依存な関係。
「私がいなくちゃ」「私がやらなくちゃ」
って重荷のように聞こえるけど
実は当人を支えてくれてたりもする。
V先生の「歌うとどんな気持ち？」の質問に
ルビーがうまく言葉を絞り出せず
手話で話すシーンもよかった。
言葉よりも手話をメインに使ってきた
ルビーは手話の方が素直に話せるのかも。
（実際に見ていてなんとなくだけど
意味がわかったのも嬉しかった！）
コンサートでの無音演出、すごかった。
歌や楽器の音は聞こえないけど
ぼわーんと振動のようなものがあった。
疑似体験と言えるのかわからないけど
映画を通してこの体験ができたのは
すごく新しかったし嬉しかった。
コンサートの観覧者を見て
娘の歌の客観的評価は理解できたとしても
実際に喉に触れて、近くで顔を見て、
彼女の歌と彼女の音楽への愛を
理解しようとするお父さんがよかった。
ずっと仏頂面なんだけど（笑）
娘の歌を聴く表情は愛に溢れてた。
そしてルビーも手話を交えながら
"Both Sides Now"を歌うんだもん😭
お父さんもお母さんもお兄ちゃんも
みんな微笑んで聴いてた。
歌詞の意味を一緒に味わってた。
V先生も親友ちゃんもマイルズも
みんな個性的で優しかった。
違うことは悪いことじゃない。
この3人もきっと抱えてるものが
ありそうな気配がずっとあった。
深掘りしてくれてもよかったなー！
想像以上に泣きどころ多くボロ泣き😭
かといって重苦しいわけではなく
下品な笑いどころもたくさんあって←
観賞後はすっきり晴れやかな気持ちに
なれました☺️また観よう。
