大傑作。今年ベスト...オールタイムベスト級。
聾唖の漁業一家で唯一の健聴者の娘が、家族への献身と歌手への夢の間を揺れ動く。ユーモラスなやり取りを中心に進む中で深まるやりきれなさ...
歌い手としての才能と想いが、耳の聞こえない家族へ伝わる演出の畳み掛けが素晴らしく、終盤は泣きっぱなし。
実は彼女の選択の決定打となるある問題を、強引に置き去りにしちゃってるんだけど、エミリア・ジョーンズの歌唱力と、歌の才能と想いを聾唖者の家族に伝えるバリエーション豊かな演出の畳み掛けが本当素晴らしく、ストーリーの圧倒的な説得力になっていく。
彼ら家族の唯一無二の物語でありながら、誰しもが思い巡らせられる構造である、そのバランスも素晴らしい。