ウィンプスハンター

コーダ あいのうたのウィンプスハンターのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.4
《聴こえなくても届く音。》

予告で観たときから面白そうだなぁと思っていたんですが、
機会を逃してて、
でアカデミー賞まで獲っちゃってみときゃよかったー!と。
でもまだなんとかやってて滑り込みで映画館で観れました。

いやぁ優しいぃ…。
やさしい麦茶の5倍はやさしい映画だ。
心が洗われるって表現がここまでビシャッ!とハマる作品はあるかと。

両親、兄がろうあ者でありながら一人だけ耳が聴こえる娘のルビー。
彼女は歌が異常に上手い。
もうこの時点であぁ絶対面白いわ。となります。

家族でやってる漁業を手伝うか、
そのまま一人で歌を続けるか。
どっちを取るにしても何かを手放す。
心の葛藤を丁寧に描いていて、
観ているうちになんだか自分もこの家族の一員になってしまったように同じように悩んでいたかも知れません。

描いているテーマ自体は重いはずなのに、
家族たちのキャラクターと丁寧な描写で重さを全く感じません。
同じアカデミー賞繋がりだと観てる時の感覚が『リトル・ミス・サンシャイン』に近かったかもしれません。

歌がかなりテーマなんですが、
ろうあ者も同時にテーマであるので歌をテーマで扱う作品では絶対に無い描写がこの作品にしか出来ない表現ではっとしました。

主演のエミリア・ジョーンズいいですね。
パッと見めっちゃ可愛いってほどじゃないのに、この作品観終わる頃には大好きになってました(笑)

一個気になったのはすねてルビーが飛び込みデートしに行ったのって、家族が漁してる時間ですよね?
…朝、早すぎない?(笑)