チーたま

コーダ あいのうたのチーたまのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.5
:あらすじ:
自分以外がろう者である家族を通訳として十数年間支えてきた主人公ルビーは歌に才能があった。聴覚がない家族を持っていたため卒業後も家族を手伝わなければいけないと将来を諦めていた主人公に、音楽担当教師のV先生からバークリー音楽大学の受験を勧められる。V先生指導の元勉強をすることになるが、普段の学校に加えてほぼ毎日漁の仕事をする家族を手伝わなければいけないため両立に苦戦していく。家族にも受験のことを伝えるが自分らには聴こえないため判断出来ないことと、家業の通訳者が居なくなることを理由に猛反対される。家族を大切にしたいルビーは諦めることを決意するが…。

:感想:
この映画はヤングケアラーの問題やそれに対するバイアス、そして家族の愛について考えさせられる作品だなと思いました。
主人公は朝から漁に行きその後学校に行くのですが学校の同級生に臭いと言われたり白い目を向けられている状況を見て何を示唆しているのか色々想像が出来てしまって可哀想な気持ちでいっぱいになりました。
この映画は第三者視点でカメラが進んで行くので見た時の感情や感想は観客に任せてただ事実を移しているので話の内容と合っており、そう言った点でも評価できる作品ではないかと思います。露骨なお涙頂戴展開も全くなくそれぞれのキャラクターの努力や葛藤、そして歌のシーンに感動させられました。笑えるシーンもあるのでバランスの取れた良作であったと思います。
見に行ったのがラスト公開日だったので個人的にはもう何度か観たかったです…。歌で展開される話ではないのでミュージカルが苦手な友人も見やすかった話していました。
鬱展開も特にないので気軽に観れる作品ではないかと思います。気になった方は是非見てみてください。