加瀬

コーダ あいのうたの加瀬のレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
3.8
時間をかけたキャラクターの描きこみが丁寧で良い。だからこそ師弟、恋人の物語でありながら家族愛と夢を追うルビー、家族3人の自立の物語としてそのすべが重工に造られている。仮にろう者、コーダである脚本がなくとも素晴らしい脚本が土台にある。

歌声が聞こえない3人にとってはルビーの夢を簡単に応援できないことにも理解できる。ルビーの歌を聴いている人の反応を見て彼女の歌の凄さを実感する父、その夜自分一人のために歌ってもらい喉元を触って歌を感じ取る父。この一連のシークエンスにはジーンときた。

手話が映画内で意外にも映えることが分かった。リズミカルに動かされる手の動きはずっと見ていられる。
手話は未修得ではあるがなんとなく感情を読み取れる。もちろん表情など、言語ではない部分からくみ取れることも多い。それは他の言語と同じであることに気づかされる。
加瀬

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