このレビューはネタバレを含みます
私たちのベビーが行ってしまうのよ、という母。
ベビーじゃない。ずっとベビーじゃなかった、と父。
聾者じゃないとわかって心が沈んだという母。聞こえない自分では、子育てに失敗するに違いない、と。
音のない世界とはどういうものなのか。想像することもできない。自分一人だけ聞こえる疎外感。
歌が好きなルビー。
歌うルビーの喉に手を触れて聴く父。
幸せとはなんだかわからない。が、家族がここまで仲良くいる事は、いまやとても稀有な事なのでは。
ルビー、魂を揺らす歌い手になって。
どうかみんなが、新しい未来に向かって前進していけますように。