MARUKO

コーダ あいのうたのMARUKOのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.8
"醜くて"優しいGo

物音大きくなっちゃうんだ。
たぶんあるあるとして(一部ないないもあるかもだけど笑)コメディチックに描かれている部分もあって、なるほどそうなるのかって思う面もあった。でもよく考えたら理解しておくべきこと。

「家族抜きで行動したことがないんです」
ズドン、って1発撃ち抜かれた気分だった。
たった一文、たった一二秒のセリフとは思えないパワーだっだ。
こういうセンスの塊のようなセリフって、すごすぎて心がびっくりしちゃう。思考の余地がないというか、聞いたその瞬間ハッとする。

10数秒の演出。
周りの反応がそれまでと違うから、きっと始めは不安だったろう。でも徐々に証明された。
人間の表情を読み取るって難しいんだって改めて思ったし、"声色"とか"声が明るい/暗い"とか、声って音なのに視覚的な表現がされてる理由が分かった気がする。
そして嬉しかれ悲しかれ、人間の感情の最たるものが"涙"であるということ。人間には不可欠なサイン。

障害を持った方の映画って、その人自身にフォーカスされることが多い。でもこの作品はそれを支えている人にフォーカスされる。
自分の生活を振り返ると確かに、街で障害を持った方に気づいた時、「(あ、あの人ああいう障害あるんだ…)」とその人に目がいき、大変そうだなと思う(ことしかできない)。
でも必ず支えてる人がいること、そして同じだけ、もしかしたらそれ以上に苦労しているということ。すごく大事な視点をくれた作品。

p.s.ちょっとそれはズルなんじゃないの?笑
ま、いっか^ ^
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