愛を感じられる作品でした。
もうね、皆さん素敵なんだけどお父さんが愛らしい。
出てきてすぐに惹きつけられる。
もちろん好みはあると思いますが、言葉ではなく身体で訴えかけてくる。
構成もものすごく良くできていて、夢と現実、歌の才能があることと家族間では声を使うことがないこと(発音のコンプレックス)、聴こえない家族に対して歌を選んだこと。
歌うことが好きということを知り得ない家族の描写が刺さる。特に、コンサートでの無音のシーン。ゾッとさせられました。まるで不安の中に飲み込まれるような。
その後の車の荷台の上でのお父さんとのシーンは言うまでもないですね。
登場する人たちでもメイン以外の人が大きく関わってこず、話が追いやすい点でも脚本が練られているのかな。
娘がいなくても正直成立させられるシーンはあったように感じるけども、素敵な作品だった。
もらうより与える人になりたいひとはきっと一歩を踏み出せる映画のように思いました。