このレビューはネタバレを含みます
耳は不自由でも家族仲良く明るく暮らしている家族、それが見始めてすぐの印象。
徐々にルビー・ロッシが、家族のために自分のやりたい歌を犠牲にしている構図が鮮明になっていく。
ろう者の話し方でいじめられた過去がトラウマで最初は人前で歌えないものの、ベルナルドの指導もあって徐々に才能を開花させていく。ロビーが歌にのめり込んでいくそんな過程も見応えがある。
ルビーの家族は家族で、捕った魚を安値でしか買い取ってもらえないことに反旗を翻し事業を始めるが、ろう者という壁に苦労する。
コンサートで音が無くなり、見ている側も耳が不自由な立場となって、正にフランク・ロッシと共に周囲の様子からルビーの実力を計り知ることになる描写も秀逸。
単純にエミリア・ジョーンズの歌声にも感動するし、彼女や家族の奮闘にも感動する。家族の絆も感じる。
とにかくよく泣ける作品だった。