エイガスキー

コーダ あいのうたのエイガスキーのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
3.0
自分以外の家族は耳が聞こえず、唯一耳が聞こえて手話で家族と社会を結ぶ通訳を担う少女・ルビーの物語。

耳が聞こえないことへの差別的表現はほとんどないが、どれだけの苦労があるのかをルビーを通して伝えてくる。

これを踏まえ、ルビーの苦労や歌が好きなこと、ひいては音大への憧れに対し、親の身勝手さ、周りの大人の理解のなさ、友人の軽はずみな行動等、ルビー以外の人間が全員クズで不愉快な気分になる。
人によっては時間の無駄だと途中で見るのをやめてしまうかもしれないが、ここは我慢して見続けてほしい。
物語の後半、あることをきっかけに事態と環境が急変し、なるほどそういう物語だったのかと合点がいく。

ラストは素直に感動した。

この映画についてちょっと調べると、元はフランス映画の「エール!」で、それのリメイク作品だとわかる。
「エール!」が制作されたのが2014年ということで、トムハンクス主演でリメイクされた「幸せなひとりぼっち」然り、最近はリメイクのスパンが短すぎじゃないか?
近頃のハリウッドは実話物かリメイクばかりで本当にネタがないんだなと察する。