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コーダ あいのうたのyumikoのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
3.6
自分以外の家族全員(両親と兄)が、ろう者というルビーのお話。父と兄は漁師で、一緒に漁に出た後に高校に通うが、経済的には厳しい日々が続いている。ルビーは小さい頃からそんな家族の手話通訳役だった。

普段から歌うことが好きなルビーは、高校の合唱部に入り、先生にもその才能を認められ、進学も視野に特別に練習をするが、何かと家族の用事で遅刻したり本腰を入れられない。

漁協では捕った魚を買い叩かれてしまうため、思い切って自分たちで協同組合を作ろうとするが、ルビーなしではとっても難しい。ルビーは歌を歌いたいと言うのだけど、家族に残って欲しいと両親から言われてしまうの。ルビーの将来はどうなっていくのか…

中盤、歌の道に進学したいルビーに対して「反抗期なのね…」と、言い捨てる母など、ルビーのことよりも自分たちのこと優先する家族を理解できず、なんかイライラがつのる。なんで応援してあげないのか。

でも、耳が聞こえないって、どういうことか。
お兄ちゃんのパブの喧嘩や、沿岸警備隊に通報されてしまったり、ルビーのパフォーマンスも全くわからない。
そんな現実を思い知らされる。
そうなるよなー。って。

両親と兄を演じた俳優さんは実際に聴覚障害をもってて、手話を含む脚本は手話を勉強した監督が書いてるんだって。

お父さんが、星空の下、ルビーの歌声を喉に手を当てて感じるシーンがとっても素敵。

“Both Sides, Now”を含む音楽も良くて、静かに考えてみると、とっても納得。
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