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コーダ あいのうたのMのネタバレレビュー・内容・結末

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ステージでご両親の「無」の空間を表した演出が素晴らしかった。娘の活躍、娘の素敵な歌声が聞こえない何もしてやれない無力さをひしひしと感じる演出で、それにも関わらず娘を理解して送り出してあげる父親の愛の深さが...

最後のオーディションで手話しながら歌ったとき、「歌は想う相手がいると何倍も気持ちのこもった素敵な歌になる」ということを思い出した💭複雑なことはたくさんあるけれど、家族への愛が上手に描かれていて本当に響いて泣けた...

彼女は自分はやりたいことに向き合って「自由」に生きたいだけなのに、家族を支えられる人は自分しかいないという犠牲の中で何年も生きてきた。それまでは犠牲とは思っていなかっただろうけど、「私だって1人の人間として生きていきたい。毎回なんで私だけ犠牲を払わなきゃいけないの。他の人は普通に生きているのに」と合唱部を通して思うようになり、この葛藤にすごく辛さを感じた。

兄も兄できっと自分にはこの道しかないからやってるのに、妹は船に乗るだけで家族から感謝されるこの状況に兄として頼られる者になりたいという気持ちがやり切れなかった。

ストレートで分かりやすいメッセージ性のある作品だった。たまにはこういうストレートな映画もやはりいいな〜
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