ゆずっきーに

劇場版 呪術廻戦 0のゆずっきーにのネタバレレビュー・内容・結末

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ドライな弟がそろそろ呪術廻戦とかも観なくちゃな〜云々言い出したので入り口に劇場版をチョイス。

激重メンヘラ彼女との過去の誓いにいつまでも引きずられるナヨナヨ系ヘタレ彼氏の覚醒ということで、なるほど世の女性ファン的にはこういう設定は垂涎モノなのだろうな、などと思いつつ、全体にエヴァの影響受けた上でマイルドにしてんなといった印象。声優が一緒、画的なオマージュが挟み込まれてる、というだけでは片付けられない、芥見の庵野リスペクトを強く感じる。
夏油に自己肯定と友愛の大切さを説かせるなど補助線を引くことで相当分かりやすい自分探し物語に仕上がっており、呪術廻戦もテン年代以降の新セカイ系の系譜に属する作品だと再認識した(とすると乙骨や虎杖や釘崎の東北出身というプロフィールにも特別な意味を見出さざるを得なくなるわけだが。ファンパレ仙台望郷編良かったっすよね)。
自分探しのセカイ系節を折角描こうとしてるのに、他キャラの戦闘描写に時間を割く都合上肝心の乙骨周りのストーリーにはどうしたって時間が足りない。(キャラ推し志向のオタクたる)ファン向けの映画だな、という感想。呪術も鬼滅もどこまでいってもキャラ推し映画なんだよな。自分は「推し」という概念に今ひとつついていけないので主題の成長譚にもっと贅肉を付けてくれればなあ、、とも思ってしまった。台詞に説明させ過ぎるのは完全に社会のせいなのでもう誰も悪くない。

アクションは流石のクオリティ!黒閃最高!!黒閃最高!!!呪霊の作画は別途担当者を置くことで、異質さ・おどろおどろしさを演出しているのがまためっちゃカッコいい。乙骨と夏油の表情を猛烈に描き込むのも良かったが、乙骨の表情が完っ全にシンジのそれで、最近エヴァ一気観したばかりなのも手伝って「うわあ、、既視感ハンパねえな、、、」ってなった。
エンディング2曲からのCパートは普通にグダりまくってたので微妙。劇伴音楽は好みが分かれそうだが個人的には💮。
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