このレビューはネタバレを含みます
私が知っている人間のなかで、最もおっちょこちょいな人が出てきます。
地球外移住関連研究者3人のロケットは火星向けて発射され、ほどなく無人の宇宙ステーションにドッキングされると、何と何と、天井裏から意識不明の大男が転がり落ちてきた。彼は一体何者なのか。
これで4名となったクルーだが、酸素は3名分しかない。火星への旅路は「人減らし」となるのか、はたまた。
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坊主に憎けりゃ、、、
なんだか無理やりを押し付けられたような心地悪さ。悪い意味で都合のよい映画だと思いました。人工重力、メンバーの人種や性別などの過剰ともいえる配慮、物語をシンプルにするためのキャプテンの腕の怪我、二酸化炭素を除去する装置は一つしかないのか?超重要装置なのにちょっとホースが抜けただけで生死にかかわるような単一障害点なんてあり得る設計か? など、都合よく稚拙で脆弱。
そして、とてつもなくおっちょこちょいな「密航者」。
一度「そんな都合良く、、ねぇ」と思ってしまうと、私の心はもう復帰できなくなってします。
大枠のアイデアやスキームはすごいなぁ、良い発想だなぁと思いますが、酸素ボンベ1本と引き換えにはき違えたような「きれいな」自己犠牲。ちょっと4人のだれにも感情移入できませんでした。
ぶっ飛んだナイスなシチュエーションであるものの、物語の味が薄い、、
もうひと展開あっても良かったと思います。残念。
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それから原題「Stowaway」ですが、そのまんまの名詞があるんだなぁとびっくりしました。