アカデミー賞短編実写映画賞ノミネート作品。
今年はお家映画なので、せっかくだからあまり観ない短編も観ます😊
本にはジェームズ・ボールドウィンの名前。
垂直のベッドに七色の虹が差す─
Black Lives Matterをタイムリープで表現したセンスの光る快作。
主人公は目覚め、殺されるまでを何度も繰り返す。
私たちはいくつかの警官に殺された黒人の事件を思い出すことになる。
フォントもなかなか洒落ているが
テキストもうまく映像を使っている。
一つ一つの要素に必然性を感じる。
“I can't breathe”
台詞はもちろんのこと
音楽、ファッション、ポスター…etc.
至るところに作り手のメッセージがある。
スタイリッシュに魅せる映像の中で
ハッとさせられる展開は見応えあり。
その中の主人公の姿勢は強く胸を打つ。
そうだよ、犬が待ってる!
途中、主人公がイヤホンで聴く音楽が
劇伴で小さく流れるのだけれど
これが再びエンドロールでも流れる。
ブルース・ホーンズビー&ザ・レインジの「The Way It Is」
メロディアスなピアノに
パンキッシュな歌詞。
タイトルはその曲をサンプリングしている2Pacの「Changes」の歌詞から取られているようで、最後に引用もある。
こういうテーマが苦手な人も
短くストレートで視覚的にも洒落た作品。
難しいこと考えずに観てほしい。
今のところNetflix縛りなのですが…
このセンスも個人的にヒットした。
短編ならではかもしれない
この瞬発力が魅力。
観終わったらジョージ・フロイド氏の事件の元警官に有罪判決が出たニュースが飛び込んできた。
フロイドさんの弟さんの「今日、私たちは再び息をすることができる」という言葉も忘れないでいようと思う。
2021レビュー#085
2021鑑賞No.141