ちーたら

コットンテールのちーたらのレビュー・感想・評価

コットンテール(2022年製作の映画)
3.6
家族との向き合い方を考えさせられる作品だった。
自分と重なる描写が多々あり、共感性羞恥のような感覚を抱いてしまった。多分この既視感のようなものが私の父や母に対する行動や発言に対する自責の念なんだろうなと思い激しく自省した…。

リリーフランキーの存在感、錦戸亮の芝居の安定感は流石としか言いようがないですね。淡々と進んでいく作品の性質と相まって、素直に見入ってしまう素晴らしい演技だったと思います。ただ欲を言えばもっとリリーフランキーが自転車に乗るシーンを増やして欲しかったなぁと。本作は彼が演じる兼三郎のロードムービーとしての側面が強いため、思いふけながらイギリスを自転車で闊歩していくシーンがもっと観たかった。
とは言え、ラストのあの着地は見事。自分があの状況に立たされたら、果たして家族が望む行動を取ることができるだろうか、と考えさせられた。
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