エイガスキー

ゆるキャン△のエイガスキーのレビュー・感想・評価

ゆるキャン△(2022年製作の映画)
4.0
原作漫画やアニメでは高校生で野外活動サークルの仲間だった主人公たちがそれぞれ社会に出て忙しくしていたころ、野外活動サークルの元部長だった千明からキャンプ場を作ってみないかと誘われ、再びメンバーが集まることになった。

まず頭によぎるのか「原作が続いてるのにいきなり主人公たちを社会人にして大丈夫なのか?」だったが、原作者が監修に入っているのでその辺は原作との矛盾や物語の破綻なくできていると思うので良かった。
その上で改めて見ると、こういう同窓会的な内容は否応なくエモーショナルな気分になる。
わかっちゃいるけど感動する!

学生の頃は時間はあるけど金がない主人公たちが、どうやって安くキャンプをするかというのがテーマの一つだった。
それと対比するように、今作では金はあるけど時間がなく、さらに責任やしがらみ背負って行動しなければならないという、学生の時とは正反対の社会人という制約をどう克服していくかがテーマになっていた。
ご都合主義的な部分はままあれど、面倒な趣味の楽しみ方のヒントのようなものが示されていた。

また社会人になって金があるとはいっても車は軽かコンパクト、キャンプ道具もお店のレンタルという”庶民感”が、主人公たちを身近に感じる要因になっており、この物語を現実の延長線上の「ありそうな」感じにしていた。

紆余曲折はあるものの、物語をしっかり完結してくれて、視聴後の感覚が良かった。
癒されたい時に見たくなる内容だった。

ここまでが作品の感想で、ここから先は個人的に思ったこと。

主人公たちの声優の一人に豊崎愛生がいる。
豊崎愛生と言えば・・・けいおん。
原作では一応『大学生編』もあるにはあるが、中途半端で終わってしまっている上に、ともすれば「無かったこと」にされかけている。
自分はこの映画の向こう側にずーっと「けいおん」の主人公たちが社会人になったら・・・なんてことを見ていた。
やってくれないかなあ・・・。
またあいつらに会いたいよ。