クリムゾンキング

2ペンスの希望のクリムゾンキングのネタバレレビュー・内容・結末

2ペンスの希望(1951年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

戦後イタリアを舞台に、復員して職探しをする青年と花火師の娘の恋路を描く。

戦後間もないということで主人公含めみんな極貧と言っても過言ではない生活。
駅までの道中にバスを開通させようとしたり、教会の管理人をしてみたり、共産主義運動を手伝ったりとなんとか仕事を見つけるけど彼女のカルメラがことごとく邪魔してしまって長続きしない。
だけどその行動は彼を愛するが故の空回り、あと今の感覚で言うと映写技師の仕事での諍いとかちゃんと仕事してるのに夫人が嫉妬したせいだし、教会の仕事だって別に仕事してたしほとんどがただのとばっちりで「なんでダメなん?」なのだけど、まあキリスト教総本山のお膝元だからってのもあってそこら辺は仕方ないね、と言う感じ。

基本的にみんながなりたてている感じだけど、復興しようとする意思ととにかく前を向こう、と言う明るい気持ちの現れで、生活苦とは別にそうした悲壮感はない。
ラストもカルメラのおとっつぁんと喧嘩別れして結果的にあまり明るくない未来なのだけど、なんとかなるさという感じです街の人々の気概だったり心意気だったりでとにかく前を向ける終わりなので、結果的にいい余韻を残していて見終わった後も怒涛のセリフ群と共に見終わった〜という妙な満足感があった。