ガリ

シン・仮面ライダーのガリのレビュー・感想・評価

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)
4.0

庵野秀明監督が
仮面ライダーとシュールイズムを使い
現実化不可能と言われる“ 共産主義”について
共産主義は幸せなのか?を考える会。

殺さねば守れない
殺さねば強くなれない
殺さねば幸せにはなれない

殺さず幸せになるには実体を無くす他ないのでは、共産主義を実現するにはそうせねば不可能ではないのか?

幸せは人が絶望を生んだ時、救われた状態を幸せとし、幸福感とする。

ショッカーは日本の幸福を知る事を目的とした集団で
特定の偏った人物だけに救いを与え幸せにしていく事で幸せと不幸せの境に存在する。

ショッカーの世界の幸せをショッカーの偏った1つの幸せにするのを拒むべく

仮面ライダーが誕生する。

ショッカーの裏切り者の仮面ライダー。
仮面ライダーの敵ショッカー。

幸せとは?悪とはなんなのか、、

ハァ、演技抜群の演者しか居ない映画。
庵野秀明監督しかできないであろう世界観を『シンウルトラマン』で出し切れたんかな?庵野節は割と弱くてわかりやすかった。

序盤はセリフのせめぎあいで語句を理解しようとしていたら次の謎がきて
待って💦待って💦となったのが
逆に映画Mの私には心地よい。

絶妙な不一致というのかな?
色々気持ち悪いんですよね、リズムとかパターンとか、、
不協和音だけで正立に音楽がつくられているような。

気持ち悪さがあるから受け入れられたような。

沢山主役が居る映画。皆主役。
コロコロと主役が変わる。

龍馬伝、るろ剣の音楽の人なの。
やっぱり音楽好き!
レッド・ツェッペリン最高!
ヴィヴァルディ入れるのがぽい。

演者さんが皆この作品のために生まれてきたんじゃないかと感じてしまう。
彼らの演技を見てきてからわかったり安心したり、理解できる事がある。彼らを初見で観る方には酷かもしれない。

なんだろうな、シンウルトラマンが
やばかったので半信半疑不安寄りで、
作中もどうなんだろう?と不安ながらも観ていて、メッセージ性もすごく察しながら観ていたのですがね、
エンドロールの仮面ライダーオリジナル曲を聴いていると
仮面ライダーの何がどうとかより
3曲?流れるのだけど
この曲のイメージの仮面ライダーなんだと思った。エンドロール席を立つ事はできなかった。いろんな意味で。

そして色んな意味で2度目観なければ楽しみきれないかもしれないと思うけど私
は劇場2回はない。

また不思議な作品ですね。
観てる時は面白いんかな?どうなんかな?で不安で観ているんだけど

観た後一息つくと面白さが際立っていく。

さすがにシンウルトラマンはそうはならなかったけども。

問題提議やその答えはわかりやすくて、
ストーリーを追いやすい。

シン実写三部作3作目!!
3作になっている意味は明確で
なぜ守る?なぜ戦う?なぜヒーローになる?っていうのとプラスリンクしてあって。

私は仮面ライダーはアマゾンまでくらいしか
観たなって感じと仮面ライダーはなぜできたくらいの認識しかなかったけど

原作はわりと関係なかったような気がする。


とにかく演者が素晴らしい!
そして庵野監督感。
庵野監督は仮面ライダーは好きだけど
ちょっとそれは違うなって思っての
私に描かしてくださいの様な作品に感じた。だからこそ庵野節は控えたんじゃないかな?

観て居る最中は疑心暗鬼だったけど、
映画を観て家に帰り
振り返り余韻や感情論に委ねると
面白かった。

人の幸せってなんだろうね?の問に
答えが出ている。

時間を伸ばすためにわけわからん悲劇や人間関係もないから
すごく観やすい。

私は金型にハマってない、評価がどうなるかわからない、でも前回シンウルトラマンで評価を下げた庵野監督が
今作をこんな感じでつくったのがおもしろくてしょうがない。

名優達にこれを全力でやらせる事は
誉でしかない。

面白いとか、ストーリーがどうとかじゃなく、
なんかやっぱり面白い事をやっていて、
つまらない事はしたくないってのが
私はありがたい。

なんだろうなぁ、、やはり当たり前じゃない面白い音楽を発見した感じ。

決してあの映画みたいなお決まりな映画じゃないのを受け入れてほしいな。

面白い映画をつくるのはもはや簡単なんだと思う。当たり前の面白い映画ではない面白い映画をつくるのが今は錯誤されるんだとしてる中、唯一無二の作品をつくれているのはすごいでしかない。
視野が広くて感心する。

幸せとは?問に
庵野監督が答えてくれていた作品でしたね。幸せとは人それぞれ。
それを尊重しあいたいですね。

皆ショッカーだからショッカーとして観なければならんな。
私はショッカーではない!!

皆がエヴァに乗れるのだ!乗るのだ!

やはり1番感じるのは庵野監督の
実写、アニメ、グラフィックの間にある隔たりとの格闘みたいなものを強く感じる。

IMAXで観ました!
ガリ

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