シン・仮面ライダーのゆきゆきのネタバレレビュー・内容・結末

意外と手堅い感じできたな、という印象。先行する『シン・ウルトラマン』が個人的には「それやっちゃうんだ」と少々興覚めしてしまう部分が多かったため、「ちゃんとそこやるんだ」な今作は安心して見れた部分もある。まあ思い入れの差もありますがね（圧倒的ウルトラマン派）。ファンムービーの範疇を越えていないというのも分かる。

池松壮亮演じる本郷猛はオリジナルと違い、ナイーブで暗い過去を背負ったキャラクターで嫌いではない。でも「改造人間になった悲しみや苦悩」は描かれなかったな。このテーマは今更・・・ということなんだろうけど、そこはあっさり受け入れるんだな、と違和感。オリジナルのキャラクター性そのままな柄本佑の一文字隼人は本郷との対比でやはり好印象。

ショッカー怪人が一番良かったかな。ハチオーグが好き。自分の中の人外フェチ心が擽られる。オリジナルのアクションをアップデートしたクモオーグとの戦いや、ゲルショッカー怪人を思わせるカマキリ・カメレオンオーグの憎々しさも良い。仮面ライダー第0号はちょっとどうかなーと思ったのだけど、渾身のメット割れに熱くなってしまう悲しい性。でもサソリオーグだけは無かったことにしたい。

全体的に微妙な所もあるのを認めつつ、最大瞬間風速的にグッとくる加点部分もあるのでどこか嫌いにはなれない作品ですね。