このレビューはネタバレを含みます
あまり響かなかったかな…。
アクションに関しては動き的にタメを作らずに瞬きさせないテンポで編集しているところは評価する。
しかし全体的には、第1作の【仮面ライダー】を意識しつつも設定面で時代性を取り入れつつ生物兵器になってしまった男たちの哀しみを描く、とゆうスタンスでは先に【仮面ライダーFIRST】とゆう作品があり、こちらと大きく差別化出来なかったところが惜しまれる。
ショッカーとゆう組織をSHOCKERとして再構築してはいるものの、要は訳の分からんなんたらオーグとか怪人を作ってる集団くらいにしか大まかに描かれておらず、結局は正義=仮面ライダー、悪=SHOCKERとゆう図式で観客は観ているのだから、なんかそこら辺の描き方が中途半端に感じた。
序盤で緑川博士は殺されるし、その博士から守ってくれと本郷に託された娘のルリ子も殺されるし、兄貴の一郎も本郷も死んでしまう。誰も守れない事がこの映画のテーマか?と思うほど死にまくるイヤなストーリー展開だが、結局最後は群れる事を嫌い他人を信用していなかった2号=一文字隼人に死んでゆく本郷から正義のために闘う事を託される。
ここで結論らしきテーマが見えてくるのだが、コロナに戦争に元首相の暗殺まで起こる最悪の世の中で、この作り手は仮面ライダーとゆう最高のコンテンツを通してもっと強固なメッセージを伝えるべきと思ったのだが。
この監督さんの作品スタンスにそれを求めるのは違うとゆう意見があるだろうが、自分たちが子供の頃に仮面ライダーを透かして見ていたものは単純にカッコイイだけでは無かった気がするんですよね。
キャスティングで面白いなと思ったのは2号を演じた柄本佑。ヒョロヒョロで無表情で言い意味でキャラが薄い。それが"力の2号"を演じるギャップの面白さ。
後はケイとゆうキャラクターはロボット刑事Kが元ネタだろうし、ラスボスの一郎が変身したゼロ号の蝶オーグとゆうのはベルトに風車が2つあるのはV3だし、サナギから蝶とゆうのはイナズマンかな?
それと長澤まさみ(!)最初は全く気づきませんでした。
政府機関の人間を演じる竹野内豊と斎藤工はそれぞれ立花と滝と名乗っていたが、これはエヴァンゲリオンもゴジラもウルトラマンも仮面ライダーも全て「シン」で統一してアベンジャーズみたいに作る伏線なのだろうか?竹野内豊はゴジラからずっと出てますからね。