よんぴる

シン・仮面ライダーのよんぴるのレビュー・感想・評価

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)
3.0
庵野秀明監督の「シン」シリーズの第三弾。エヴァを入れると、4作目ですが。春休みが始まったからか、劇場は結構賑わっていました。やっぱり賑わう劇場はテンション上がりますね!

ある日目覚めると頭はマスク、体は強化スーツで覆われている。謎の集団に襲われると体が勝手に反応し、暴力的に相手を殲滅する。共に逃げている女性の父に「改造手術によってバッタオーグの力を得た。人類を守るために共に戦って欲しい」と言われるが…

評判も客入りもイマイチらしいですが、私としては、「シン・ウルトラマン」よりも面白かったです。

ウルトラマンでは、何故そこまでして人類を助けることに固執するのか、最後まで理解出来ませんでしたが、今作で主人公は親を理不尽に失ったことをきっかけに力を求めるが、力を手にしたことで悩み葛藤しつつも、人類を救う戦いに挑んでいく姿が、分かりやすく描かれています。

ここまで言うとお気付きだと思いますが、苦悩しながら戦い続ける本郷猛は碇シンジで、人口子宮から生まれて、基本ツンだけど意外と可愛いところもある縁川ルイは綾波レイ+アスカで、最後の敵チョウオーグのやっているハビタット計画はまんま碇ゲンドウの人類補完計画で、基本はエヴァなんです。

初代仮面ライダーをリスペクトして、絵の構図やロケ地までを真似て、庵野監督の趣味丸出しの作品ですが、結局やっていることはエヴァと同じという。基本的にこの監督は世に問いたいメッセージなんて、特にないんでしょうね。

今作は撮影監督に樋口真嗣が名を連ねていないからか、映像の安っぽさが目に付きます。特に七瀬蜂とのバトルやライダー同士のバトルのCGはいらないと思いました。

最初の血しぶきが飛び散るアクションシーンで映画の方向性を決めたのなら、徹底的に特撮アクションでやり切れば良かったのにと思いました。
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