ずけし67

シン・仮面ライダーのずけし67のレビュー・感想・評価

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)
3.9
当時熱狂していた昭和のオジサンとしては、ノスタルジックでもあり斬新でもあり、それら各々が見せる側面にウンウンと頷いたり首を傾げたり、評価が割れそうな作品だと思いますが、でも庵野監督らしい " 仮面ライダー " → " エヴァンライダー " とでも言いましょうか、僕的にはそういった部分も含めて概ね満足だし楽しめました。

話の大筋はオリジナルのとおりで、悪の組織にバッタの改造人間として作られた男が、翻って正義の味方 " 仮面ライダー " として、その組織に立ち向かうというもの…

…なのですが、先の『シン・ウルトラマン』は比較的オリジナルに沿った焼き直し的な構成だったのに対して、本作はオリジナルに対して庵野監督ならではの改変や追加がガッツリ施されていて、特撮ヒーローものながらシリアスな展開に終始ダークな雰囲気など、最早別モノと言って良いくらいに変わっていましたね。

この改変が良し悪しなのですが、ヒーローの苦悩や重めのストーリーはなるほどそうきたかと思う一方で、オリジナルで言うところの怪人たちのどこか小綺麗な?ビジュアルへのキャラ変などは僕的にはイマイチしっくりこなかったところです。

とはいえ、ライダー・ジャンプ!からのライダー・キック!の破壊力は必殺すぎるほどに必殺だし、"ライダー " = " バイク乗り " という原点回帰、またサイクロン号に対する拘りと進化、1号(本郷猛)と2号(一文字隼人)の関係性、などなど、オリジナルをリスペクトしつつも庵野監督流にアレンジされた仮面ライダー、なかなか斬新で面白かったです。

【余談1】
子供の頃仮面ライダーカードが欲しくて、お小遣い握りしめて近所の駄菓子屋に仮面ライダースナックを買いに走ったものでしたが、今回入場特典でシン・仮面ライダーカードを貰えたのはメチャ嬉しかった♡

【余談2】
あと、全く予想だにしていなかった " K " の登場にはとても驚いたし一瞬胸が高鳴りましたが、キャラ設定や役どころが残念だったので、庵野監督、それをやるならそれで1本撮ってくださいな!とお願いしたいのでありました。
いやマジで撮ってくんないかな…
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