やりたいことはわかるけど…。
実は公開初日に見てましたが、鑑賞後にもやもやが消化しきれず心の整理をつけるのに時間が必要でした。
どうしても飲み込めない部分もありつつ、でもこれを評価しなければ、してあげなければならないのではならないのではないか、という葛藤もあり。
ゴジラやウルトラマンと比べて、仮面ライダーはあまり思い入れが無いのでそういう思い出補正がないのも大きいかもしれませんが、それでもやはり、どうしてもアクションに乗れない。
ここが1番大きいかもしれません。
しかし、どうしても言いたいことが一つあって。
特撮というのを語る上でどうしても外せない要素が1つあります。
それは、特撮はお金がかかる、ということです。
これは無視できなくて、仮面ライダーやスーパー戦隊シリーズはテレビで毎週放送しなければいけないということや予算の制約の中で一定のクオリティの作品を作り続けなければならない。
着ぐるみの使い回しやミニチュア、謎の爆発、確定演出と呼ばれる毎度挿入されるお決まりのシーンはすべて予算や制作の手間の削減のためのものです。
当然アラもあり、今でこそそうしたヘンテコなアラは味として楽しめますが、では子供のころそうした作品のアラを意識して楽しんでいたでしょうか。
違いますよね。
子供の頃はそうした制作側の事情なんか関係なく画面に映るものをホンモノと思い込んで楽しんでいたはずです。
それが理解できていれば、特撮=着ぐるみ、スーツアクターでないことは明白です。
特撮=着ぐるみといった先入観があるのは、あれが当時の最先端だったからであって、おそらく今の時代に円谷英二が生きていれば、間違いなくCGをフル活用していたのではないでしょうか。
いいですか。
アクションがCGだからダメだと言ってるんじゃない。
CGのクオリティが低くて、アクションも単調で見づらいからダメなんです。
今の日本に白組しかまともにCGを作れるスタジオが無いのも問題です。
おそらく圧倒的に予算と納期が足りなかったのでしょう。
残念ですが、これが日本の特撮の現状です。
悲しいですが。