シン・シリーズをここまで観て、まだ「ストーリーが面白くない。」と言っている人には、ちょっと見方を間違っているかもよって言ってあげてほしいꉂꉂ
なぜならエヴァ、ゴジラ、ウルトラマン、仮面ライダー全てのシン・シリーズに於いて、そもそも元作品のストーリーを書き換えたものは一つもないからだ🤣
シンとはストーリーが新しいという意味ではないので、それを予測しておかないと毎度痛い目を見るw
ストーリーを殆ど変えないという制約があるからこのシリーズは面白い🥰
解釈の違い、設定の違い、視点の違い、深掘り度の違いで、作品がどう生まれ変わるのかに庵野監督は挑戦し、提供している。
それにそもそも、「シン」が新なのか真なのか深なのかשなのか…それすら彼は教えてくれない。ꉂꉂ
だからわざとらしくカタカナにして、いつものようにファンにイタズラするのだ。:D
ゴジラのシンは「神」で、超越的な一体を人が越えるという哲学的要素を孕んでいた。ゴジラは最後の初号機(神と同等になる)と重なる。
ウルトラマンは「心」で、心を持たぬ彼が、死を恐れ生を渇望する人間の心を知る物語で、これも人造人間であり心が封印されているエヴァと重なる。
と私は「シン」について勝手に思ってる笑
今回のライダーは、ストーリーにゼーレの補完計画とほぼ同じ発想が絡んでくる。
つまり、庵野さんのストーリーのアイデアはほぼエヴァで出し切っていて、庵野さん自身もそれを認めているんだと思う。(今のところはあれ以上出ない)
だから、ストーリーに関してあれこれ余計な事をするのをはなから捨てている。(←そもそもこれが凄い事と思うw)
シンシリーズは、脚本の限界を一度迎えた天才が、それでも映画を創るっていう挑戦を楽しめるシリーズと言える。
映画を構成する要素で、観客が最重要視する「脚本」を最初から捨て、根底から映画作りを見つめ直して脚本以外の要素で勝負をかけている。
今回のライダーで庵野さんが着目したのは、仮面ライダーだけ、敵が「怪“人”」だよねってこと。
エヴァやゴジラやウルトラマンと違い、仮面ライダーは「人」を殺している。
しかも使徒や怪獣と違って一体の敵ではない。戦闘員を大量に殺す。
序盤に暴力を生々しく描いたのは何故かを考える(タランティーノ作品が始まったのかと思うくらいのʬʬʬ)
「仮面ライダーがやってることって、結局は大量殺人だよね、これどう思う?」って突きつけるためだろうって思う。
人殺したらめっちゃ血出るし、それでも殺し続けなきゃいけないんだよ。相当ストレスだよね。
でもそれが、自分を犠牲にしてでも人を守るってことかもね。って言っているのだ。
「辛い」ってライダーは言う。
一本足せば幸せだよって言われて、戦う。
私は、今回のシンは「辛」ではないだろうかと思う。
辛を耐えて、幸に変える存在がライダーだ。って映画だと思う。
カメラアングルの追求、アートディレクション、コマ撮りアニメのバトルシーンという常識外の発想(しかもそれがめっちゃカッコいい)、昭和メロドラマのようなベッタベタな演技やストーリーに融合させる現代技術、ここまでシンを観てくれたファンへのキャストを使ったサービス。
何から何までちゃんとお客さんのことを考え、これほどアイデアが出尽くした映画というジャンルの中でどうにか新たな発想を捻り出せないかと考え、作品が無意味なものにならないように挑戦し続けている。
映画をたまに観るって人なら、良さが分からなくてもしょうがないと思うけれど、、、
映画好きには、この人の作品のやっていることの「マネできなさ」は受け取って欲しい🥲