仮面ライダーシリーズをよく知らないまま見たので、元ネタが分かると細かいところがより楽しめるなと思った。
人間ドラマの浅さや台詞のペラさは感じるが、もとが少年向けのコンテンツで尚且つそこそこのボリュームを2時間に収めたことを考えれば看過できる。
戦闘シーンのカッコ良さやふいに挟まれる情景の構図の美しさは流石庵野という感じ。
流血もただショッキングなスプラッタの小道具として矢鱈滅多にトバしているワケではなく、「殺しの苦悩」の象徴として、また『仮面ライダー』シリーズに特徴的なグロテスクな側面を引き立たせる小道具として、非常に美学を感じる使い方をしている。
池松壮亮や柄本佑、森山未來などきちんとした役者を使っているはずなのに彼らの演技が見てられなかったのは、抑え気味に棒読みにやれという指導でもあったからなんだろうか。本領発揮できていない、何だかサッパリしない感じがもどかしかった。
顔だけ起用の女優陣は下手すぎて論外。頼むから学芸会はテレビでやってくれ。
