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女と男のいる舗道のyonemakoのレビュー・感想・評価

女と男のいる舗道(1962年製作の映画)
3.5
スタイリッシュで斬新な映像。エミール・ゾラのナナと同じ名前、ルイーズ・ブルックスと同じ髪型のアンナ・カリーナは美しい。けれど、どこか空虚。

家族を捨てて舞台女優になるためにパリに出てきたという設定がそんなに生きているようには見えない(女優になるために具体的に活動しているシーンはほぼない)。ナナは美しいが脆く、流される。

女性が何も考えていないように見えるのはゴダール作品のデフォルトだけど、今、同じ設定で映画を撮ったらこのような女性像にはならないように思う。

溝口健二の『赤線地帯』の影響を受けたに違いないと指摘されている本作。今度はそちらを観てみなきゃ。
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