そらになるらむ

女と男のいる舗道のそらになるらむのレビュー・感想・評価

女と男のいる舗道(1962年製作の映画)
3.5
「私は全てに責任があると思う。自由だから。不幸になるのも私の責任」

ややもすれば、アンナ・カリーナの可憐さを拝むだけの80分になっちゃいそうなところにぐっと深みを与えるのは、第11章の哲学者との対話があってこそだろう。

ストーリーに直接的なつながりのない命題(言葉、会話、真実)をこの終盤に挟み込むことによって、劇場から帰路につく誰もの脳みそがぐるぐるかき混ぜられる。答えなんてきっとないのに。

「さぁ、笑って」
「笑いたくない」