げんぐ

劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM [前編] 君の列車は生存戦略のげんぐのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

TV版視聴済み。この監督作品のファンであり、TV版についてはかなり高評価をしていた。が、正直期待外れだった。
TV版の再編集版という事で過度な期待はしてなかったつもりだが...。

TV版の1クール分を再編集し、追加パートを一部追加。劇場の尺へ落とした事でテンポ感はかなり上がったが、その分余白がなくなってしまった印象。
作品の魅力の一つであった余白にあるペンギンの無意味でコミカルな動作や、紙芝居風の演出などがほぼ削られてしまい、ストーリーを追っかける展開に終始してしまっている。
サブキャラクターの背景も殆ど画かれていない。
追加パートはあるものの閑話休題的に冒頭、中間、ラス前に挟まれているだけで、本筋の流れはTV版のシーンのみで構成されているので、単純なダイジェスト版を観せられている気になる。
構成は時系列ではなく、メインキャラクターにフォーカスしチャプター構成にして心情の動きを整理しているが、その弊害でタイムジャンプがあるのでTV版未視聴の人でも観やすくなっているかは疑問。

10年という年月が流れている今、単純なTV版の再編集を劇場でやる意義を自分は感じらなかった。
追加パートで新規キャラクターがいるので後編でTV版とは違う展開がある事を期待したい。
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