owlマン

ファイター、北からの挑戦者のowlマンのレビュー・感想・評価

3.1
北朝鮮から逃れ韓国へやって来た“ジナ”は、中国にいる父を韓国へ呼ぶお金を稼ぐために日夜働いていた...ボクシングジムで清掃員として働くことになった彼女は次第に才能を開花していく...

“ジナ”の心の変化と葛藤を、凄く静かに淡々とえがいた人間ドラマでした。

試合のシーンはほとんどなく、淡々と努力して、プロデビューしたので、『ロッキー』のように戦ってのしあがる映画や、華々しい映画を想像してしまったら、期待はずれかも知れないですね...

対戦相手がモデルさんの体型維持でジム通いしていて、本気でプロを目指している人じゃないでしょ!?って思ったり、ジナのメンタルとお母さんが弱すぎるなど、ストーリー展開が気になる部分があります...

多分この映画で描きたい重要な部分ではないのかも知れないです...


ただ、主人公は映画の始めから終わりまで“孤独”で“孤独”と闘っていた映画だと思いました。
劇中では試合後はほとんど顔に傷はうけていないのも、本人が受けている傷よりも“心”の傷は多く深いのだろうと感じました。
ジヘが“脱北者”という言葉を嫌っているけど、試合のポスターにも書かれたりと、捨てることを許されない“異名”との闘いともこれから闘かっていくのだろうと強い闘志も感じられた作品です。
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