カナダ製のパンデミック・ホラー。出産間近の釈は相手の男を見限り、独りで産む決意でホテルにいる。人妻のカロライナ・バルトチャクは幼い娘がいるが。夫は怒りを抑えられないDV野郎。このように、男はワルで頼りにならないという設定にどういう意味があるのか。そんな女二人がホテルの廊下ですれ違う。それからすぐに、DV夫と釈が感染する。感染しても、ゾンビのように徘徊するわけではなく、顔が爛れ、崩れてくるのだ。ホテルの廊下には釈やほかの宿泊客が倒れている。カロライナと娘はホテルから脱出しようと、娘を外の非常階段に待たせ、DV夫から車のキーを奪っても、廊下をウロウロして、なかなか娘のところに戻らないのは演出ミスだろう。
テレビではウィルス蔓延のニュースを流している中で、ホテル1階のホールではウィルスなど知らないかのように多くの人たちが祝賀パーティを開いている。それは、コロナ・ウィルスが世界に蔓延しているなかで、BBQやらキャンプをしている人々を思わせる。新型コロナを先読みしたような不気味な作品だ。
