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東京自転車節の010101010101010のレビュー・感想・評価

東京自転車節(2021年製作の映画)
4.0
いやはや、体を張った、ケッタイな作品だった。
思わず、こちらも応援する気持ちに力が入ってしまう。
監督は一見天然にも見えるが、結構意識的なところもあるように感じられて(映画を面白くするため、というのも含めて)、後半など特に、あと一歩でウザったくなりそうなスレスレでもあるのだが、しかし半ば本気で狂ってしまいそうな精神状態スレスレでもあったのだろうな、と。
そのバランスが絶妙ではある。
彼が感じている違和感やモヤモヤが、言葉ならずとも伝わってくるところが少なくなかったし、ある意味で政治的な立場をあえてハッキリ明言しないような作りにしているところも上手かったし、それは正解だったと思う。

同監督が撮った「ひいくんのあるく街」もそうだったが、監督自身の人柄が伝わってくるところも魅力的。
この作品は、拍手だな。