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ブルース・リーを探せ!のやむちゃのレビュー・感想・評価

ブルース・リーを探せ!(1976年製作の映画)
2.2
備忘録
いつ観たかがハッキリしないが、名画座で鑑賞。
おそらく1983〜85年の間。
飛田(西成)か塚口(尼崎)あたりの名画座で観たと思う。

ブルース・リーそっくりさんのブルース・リィ(ホー・チョンドー 何宗道)主演のカンフー映画。

主人公はブルース・リーの親友という設定。
リーの死に不審を抱いた主人公が、悪事を暴いて敵をやっつけるようなお話(たぶん)。
「たぶん」というのは、話や展開が適当で急に場面が変わったりするので、「恐らくこういう事なんだろうな」と頭の中で補完しながら観ていたから。

序盤で主人公とブルース・リーが椅子に腰掛け語り合うシーンがあるが、ブルース・リィの一人二役(合成)だった。二人が瓜二つと強調したかったのかなと思う。

本物のブルース・リーの葬儀の後に家での葬儀のようなシーンがあるが、なぜか「ドラゴン怒りの鉄拳」風で、ショック状態のブルース・リィが遺影を眺めたりする。また途中で老人に変装して新聞を売ったり、電話工事の人に変装したりと、怒りの鉄拳オマージュのようなシーンも出てくる。

カンフーアクションは完成度が低く盛り上がりに欠けた印象。
龍飛(ロン・フェイ)や山茅(サン・マオ)が出ているので、ジミー・ウォング系の黒社会が絡んだ作品だと思われる。
金剛(カム・カン)、張翼(チャン・イー)といったスターも出ていて意外だなと思ったが、よく考えればこの人たちも「怒れるドラゴン不死身の四天王」でジミーさんと共演してるなぁ。

雑誌スクリーンで紹介記事と写真を見たときから「ぜひ観たい」と思っていて、ようやく観ることができたが、残念な出来の作品だった。

ブルース・リィことホー・チョンドーは、ゴールデン・ハーベストから、本物の死亡遊戯の代役に誘われたのに「ブルース・リーに失礼だから」と辞退したらしい。
その割に本作のようなそっくりさん映画に多数出ている。こっちの方が失礼な気がするが…。
殺陣師が良い作品を見るとカンフーはそれなりにできる人だし、死亡遊戯に出ていたら、その後の人生は大きく変わっていたかも知れない。
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