本屋の店員がオススメする「本屋大賞」に選出された小説が原作の作品。原作は未読。
血の繋がらない親子の物語。
以下は、ネタバレになるかも。
高校生の優子と小学生のみぃたん。
んー、この子たちは同一人物なのか?
そんな想像を巡らし、それぞれの家族の物語は進められて行く。
途中、ところどころで疑問に思う。
次々と結婚した理由や別れなければならなかった理由。
それぞれの父親に託された優子。
それぞれの父親に育てられたが、それぞれの父親が生きる目的を与えられたとも言える。
結婚するために挨拶行脚をすることで繋がれたバトンの経緯が少しずつ解かれて行くストーリー構成が良い。
森宮さんが優子に対しての愛情が強過ぎて、自分自身が父親失格ではないかと錯覚してしまう。そして、森宮さんが作る料理がどれも美味しそうだ。
永野芽郁のがんばる姿が良い。彼女には私のようなオジサン世代を笑顔にできる素質が抜群にある。町内会長をさせられる表現はウマいと思ったが、女子高校生には発想できない表現に思える。
音楽でよく見る名前の方、富貴晴美の音楽の表現が良い。最近に見た「わが母の記」でも好印象だった。
少し気になった点、
田中圭と永野芽郁の親子設定は年齢が近すぎる。また、高校の友達と仲良くできなかった状況からの仲直りは苦しい展開に思えた。
それと今となっては卒業式の定番ソングとなっている「旅立ちの日に」。若い世代には驚かれるしれないが40代以上は、この曲が卒業式の定番ソングになっていることを知らない比率がかなり高いと思う。それなのに田中圭が、自分も歌ったようなセリフがあった。若いお父さんだったとしても40代の設定なのかな。「蛍の光」や「仰げば尊し」が定番ソングだった世代には馴染めない難易度の高い歌だと思う。
やはり本屋大賞に輝くだけあって、ストーリーは面白かった。また、原作と比較しても残念だったような意見は見当たらなかったことから、原作のイメージを損なうことなく作られたのであろう。
他の人のレビューで複数書かれていたが、原作は結末が少し違うらしい。実際に読んでみて確認したい。
2022.1.12原作を読み終えた。
映画と小説では結末が違う。
映画の結末も小説の結末もそれぞれ良かった。
終始、永野芽郁や田中圭をイメージしながら読んだ。