よんぴる

そして、バトンは渡されたのよんぴるのレビュー・感想・評価

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)
2.0
本屋大賞受賞の原作を読んでなかなか感動し、映画版はどう描かれるのか興味を惹かれ鑑賞。

母親の死別や父親の再婚や離別を経て、血の繋がらない母親に育てられた優子とその母親の愛溢れる人生讃美歌的な物語。

基本的に嫌な人が出て来ない、安心出来る内容でその点は良いのですが、登場人物たちの深掘りが中途半端のため、イマイチのめり込みきれません。

実の父親との久しぶりの再会とお互いに許し合うシーンはとても良いですが、主人公の同級生たちがあれだけ虐めていたのに、主人公の過去を知った途端に手のひら返しに仲良くなるのは理解に苦しみます。

そこは、「愛をテーマとした非現実的かつファンタジックな映画」と割り切ってしまえば良いだけかもしれませんが…

普通、ここまで親たちに振り回されたら、グレるか引きこもりになるか、いずれかだと思いますが、優子は強くまっすぐに育ちます。親たちの深い愛情のおかげと描かれていますが、現実はそんなに簡単じゃないと思いますが。
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