htks

ジャム DJAMのhtksのレビュー・感想・評価

ジャム DJAM(2017年製作の映画)
4.7
今年観た中で1番良かったかも!
完全にカルチャーショックというか、エーゲ海という想像も付かぬ異国に魅了されっぱなしでした。そして女の子と音楽が本当に素敵。

漫画とか書いたことないけど、自分がもし漫画家だったら描きたい絵だらけの映画って思いました。街並み、荒廃具合、ファッション、楽器や道具など本当に魅力的。女の子の演技、仕草も絵になります。
政治的圧力などで民族が追いやられて、ギリシャ、フランス、シリア、ノルウェー、トルコなど様々な人々が土地を追われ交錯するエーゲ海はこんなにもドラマがあったんですね。家や土地や財産を奪われても、語り継いできた歌があるという、なんとも歴史が染み込んだ歌という事がよく分かるようなストーリー/構成は秀逸でした。主人公の亡き母親が「私が歌ってるんじゃなくて、歴史が歌ってる」みたいなセリフがありましたが(うろ覚え…)、なるほどとなりました。本当の意味でのボヘミアン・ラプソディを感じました。
グローバルなポップソングではあの深みは出させないような豊潤な音楽が沢山溢れてる映画でした。サントラも欲しい…。
全然情報が入ってこない、旅行すら行けないような幻のような異国旅をさせて頂きました。えもいわれぬ感動の余韻があります。
トニーガトリフ監督って有名な監督さんだったんですね。もう名前覚えたので、他の作品もこれから観たいと思います。

この映画パンフレットも無かったし、DVD化されない予感が若干するんですが…DVDめっちゃ欲しいです。海外版DVDは売ってるみたいですが、リージョンが合うか分からないので悩んでます。ああ…また観たいなぁ。
htks

htks