春とヒコーキ土岡哲朗

チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズの春とヒコーキ土岡哲朗のレビュー・感想・評価

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ディズニーなのに、と思うけどディズニーにしかできない。

アニメキャラ大集合。それも、ディズニーだけでなくいろんなアニメのキャラクターが出てくる。正直、日本人にはピンと来ないキャラクターが多かったが、それでもディズニーキャラも多いから十分楽しい。
そして何より、実写版ソニックの、「予告編で炎上してひっこめた方のデザイン」を登場させたのはすごい。最高のネタキャラ。不評だった彼の人間みたいな歯が見えるたびに、チップが何を言うでもなく黙って真顔で固まってしまうスロー演出が、なんでこんな特殊なふざけ方をわざわざここでするんだというのも含めて面白い。


ビジネスより友達。
かつて一緒にテレビ番組をやっていたチップとデール。元々友人だった二匹はユニットとしてプロのエンタメの世界で頑張るが、すれ違いが起きてコンビ解消。チップは就職、デールは過去の栄光にしがみついてタレントを続けている。もともと自然に存在していた人間関係が、成功するか失敗するかとか、利害関係が絡まってしまい、何か行き詰ると相手に不満を持つようになってしまう。
再会して失敗に気づく二匹。自分の方がより目立ちたいとか、他人の目を意識してポジショニングするんじゃなく、自分たちの間で関係が成立していないといけない。チップは、できる自分が、マヌケなデールを引っ張ってやった、という自負がある。どちらか一方じゃなく、両方が必要としたから友達になったはず。おれがあいつにやってやっている、ではなく、まずは自分が相手を必要としていることを素直に気づくのが大切。それに気づいて相手を尊重できるからチームが成立し、チームの力でかますことができる。